初めまして。
アクアポニックスノートです。
ここでは、実際にアクアポニックスに取り組む中で直面した問題や基本的な栽培管理、
そこで得た『知識と経験』を初心者の方向けにわかりやすく解説しています。
実際に経験した問題や成功例などを共有していくことで
初心者の方にとって少しでも問題解決に繋がれば嬉しいですっ!!
今回は、実際にアクアポニックス栽培の成功へのプチコツを5つご紹介したいと思います。
アクアポニックスの仕組みと注意点
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Aquaponics = エコフレンドリーな新しいビジネス農業
アクアポニックスとは地球に優しい農業
このようなイメージをお持ちの方も少なくはないでしょう。
アクアポニックスは比較的新しい農法で従来の農業とは違った魅力が多く存在します。
そんなアクアポニックスに取り組む中で『仕組み』を知ることはとても重要です。
そもそも、アクアポニックスとはなんだろう?という方は、こちらの記事でわかりやすくまとめていますので、是非読んでみてください。
アクアポニックスと一般的な土壌栽培を比べてみると、いくつか異なる点があります。
まず大きく異なるのは、栽培方法です。
土で育てる従来の農業に対し、アクアポニックスは一般的に土の代わりになるものを使用し、
養液を循環させます。
土の代わりになるものを『メディア』と呼びます。
一般的なメディアとしてあげられるのが・・・
・ハイドロボール(粘土を高温で焼いたもの)
・砂利や砂
・溶岩石
・ココナッツやヤシ殻など
(他にも培地として使用できるものは多く存在します)
その中でも選ぶ際のコツとしては・・・
・pHに影響しにくいもの ・多孔質で微生物のお家になるもの ・メンテナンスがしやすいもの ・安価なもの
一般的に、プロの方や上手に管理している方の間で幅広く使用されているのはハイドロボールです。
中が空洞っぽくできており多孔質であるため微生物のお家の役割にもなると言われています。
また、pHも6.8と中性に近いため管理もしやすいのがポイントです。
匂いもなく・虫がわきにくい・見た目もバッチリです!!
また、アクアポニックスは化学肥料や農薬散布を行うことは少し難しいという点が挙げられます。したがって、害虫・病気対策などは基本的に天然由来のもを使用し、野菜を育てる上での栄養も、主にアクアポニックスのシステム内で循環させる必要があります。
しかし、アクアポニックスシステムで循環している水には、三大栄養素の窒素(硝酸態窒素)とリンが基本的に多い傾向にありますが、カリウムやその他の微量要素を自分で作り出すことは少し難しいのです。
そうした不足しがちな栄養分を把握し、添加していくことも大切です。
ここで添加する際に注意しなければならないのが、魚への害です。
農薬を含め化学肥料を使用するとなると、微生物を始めとする生態系に何かしらの害をもたらしてしまう恐れがあります。
そうならないためにも事前に、農薬や化学肥料を使用した際のデメリットなども知っておく必要性があります。
野菜・果実・米・茶・花・樹木と、すべての植物栽培にお使いいただける
天然植物活力液「HB-101」。
農園はもちろん、家庭菜園・ガーデニング・ベランダ園芸など、
植物を育てるすべての方におすすめです。
アクアポニックスは、水中に住む微生物が残餌や魚の排泄物などをしっかりと分解し、
野菜が吸収できる養液へと変身させることで野菜などの植物が育つという流れです。
注意したいことは、
農薬や化学肥料は生態系に害を及ぼすので使用することが難しいというところです。
これらの全体的な仕組みを少しずつ理解していくことで、アクアポニックスを楽しみながら上手に取り組むことができます。
アクアポニックスシステムのメンテナンス
実際にアクアポニックスを行っていく中で、
一番大事にしていきたいのが日々の観察=メンテナンスです。
実際にどの様な事を行っていくのか紹介したいと思います。
・魚の健康状態の確認▶︎しっかり餌は食べているか ・野菜の成長の確認▶︎病気や害虫など ・システム内にトラブルはないか(水漏れなど) ・水質検査(2、3週間に一回程度)
このように、アクアポニックスに取り組む中で変化を把握することがとても大事になってきます。
『特にアクアポニックス内の水質を安定させることが大事です』
私は、アクアポニックスを始めて数ヶ月が経った頃にこの水質検査キットを購入しました。
それまではpHは計っていたものの、アンモニアや硝酸塩の値など一切検査せずに取り組んでいました。
購入してすぐに使用しましたが、NH4+(真ん中)の値がかなり高くなっており、一度も水質検査をしていなかった私は、その事実に気づいてもいませんでした。
幸いにも魚への害はほとんどなかったのですが、そこで初めて水質検査の重要性を知りました。
日々のメンテナンス等をしっかり行うことができれば、トラブルの早期発見・適切な対処を行うことが可能です。
もし飼育している魚の病気の発見が遅れてしまった場合、最悪対処が間に合わないというケースも出てくる可能性があるため、日頃のメンテナンス等はしっかりと行っていきましょう!
おすすめ水質検査キット
・テトラ (Tetra) テスト 6 in 1 試験紙 25枚 水槽の水質を一瞬で測定 スマートフォンアプリ対応で誰でも簡単水質測定ができる 総硬度 硝酸塩 亜硝酸塩 塩素 炭酸塩 PH
・API Freshwater Master Test Kit by API
少し値段はしますが、家庭菜園規模だと3年以上使っても無くならない量だと思うので、信頼の置けるこちらの商品がおすすめです。
pHやアンモニア濃度・硝酸濃度など数値化できるので、記録なども取りやすいです。
夏の対策・冬の対策
近年は地球温暖化の影響もあってか、異常気象も増えてきており、
大雨・台風・強風などが被害を与えてしまうケースも少なくありません。
東京都の7月の日中平均気温は約31度、8月には33度が平均気温となっています。
また、冬の大雪なども増えてきています。私が住んでいる沖縄県は、雪の被害はないものの台風による被害多く、野菜がほとんど雨風でやられてしまうということも多々有ります。(今年がそうでした。泣)
このような自然災害に一年通して農家さんたちが頭を抱えているのも現状です。
アクアポニックスでは、暑い日の水温の上昇、寒い日の水温の低下などが懸念されます。
システムを管理していく中でもこういった対策も必要になってきます。
Q. 気温や水温が高くなるとどうなる?
・魚の活動が鈍り餌などを食べなくなる
・野菜が暑さに耐えられなくなる
・病害虫などが発生しやすくなる
・システム内の水が蒸発しやすくなる
対策:通気性を良くする/水槽用クーラーの使用/水の流動性 etc.
クーラーは比較的高いですが、気温が上がり水温も高くなると
飼育している個体が弱ることもあるので、何かしらの対策は考えないといけません。
Q. 気温や水温が低くなるとどうなる?
・魚の活動が鈍り餌を食べなくなる
・野菜が育ちにくくなる
・微生物の活動が鈍くなる▶︎▶︎▶︎硝化能力が落ちる
対策:水槽用ヒーターの使用 etc.
こういった問題が挙げられますのでなるべく対策はしておきましょう!!
対策方法としてあげられたヒーターは冬の時期には必須アイテムです。
みんなが上手く育てられない冬の間もしっかりとした収量が得られると嬉しいですよね。
私が実際に90cmで使用しているヒーターをこちらです。
もう少し小さめの水槽を使用している方は、2000円前後で見つけられるかと思います。
ですが、ギリギリの容量のヒーターを用意するよりは、ワット数に余裕を持たせてあげる方が実施兄壊れにくくなるかと思います。
Hygger 水槽 ヒーター 石英防爆ガラス 温度調節できる 水中用ミニヒーター 吸盤付き 10W25W50W100W 10-100L水槽に適用
害虫防止
アクアポニックスでの害虫駆除も大事なメンテナンスの一部になってきます。
せっかく野菜を育てることができても、
途中で虫の被害にあってはもったいないですよね。
先ほどもお話したように、アクアポニックスシステムに農薬などを使用することは、
魚に悪影響を及ぼす可能性があります。
Q. どのような対策が効果的?
・害虫を見つけ次第補殺する
・オーガニック専用の防虫剤を使用する(使用方法に注意)
・防虫剤を手作りする (ニンニク×唐辛子×酢など)
・木酢液を散布する
・アリの巣に注意する
なぜ、アリに注意するのか・・・・
皆さんは『アリ』と害虫の関係をご存知でしょうか。
実は、蟻と害虫(主にアブラムシやカイガラムシ)には意外にも親密な関係性があるのです。
パートナーと言っても過言ではないくらいです。
分かりやすく言うと、アリがアブラムシを守っているのです。
アブラムシが出す蜜をもらう代わりに敵から守ってあげているのです。
アブラムシやカイガラムシは、茎や葉から養分を吸い甘い液を出します。
蟻はその液をもらう代わりにアブラムシの敵が来ると追い払ってあげるのです。
なんとも言えないくらい良い関係ですが、これがまた厄介なのです。
もしハダニやアブラムシなどが発生してしまうと完全に駆除を行うことが難しくなってきます。
『最初が肝心なのです!!』
そうならないためにも木酢液を散布してあげるのも一つの手です。
木酢液には、アブラムシなどが嫌がる臭いがあるので2.3週間に一回くらいのペースで撒いてあげれば良いかと思います。
※撒き過ぎや高倍率での希釈には注意が必要です。
収集ができなくなる前に、初めの対策・駆除を徹底していきましょう!
メンテナンスのしやすさ
これまでアクアポニックスに取り組む中で、一番だ大事だなと感じるのは
『メンテナンスのしやすさ』です。
どんなに良いシステムを購入したり、DIYをしても掃除や日々の管理が大変だと
後々うまくいかないということがあります。
これは、どの分野でも同じ話だと思います。
まずは基盤となるもの(いつも触れるもの)がシンプルで扱いやすいものだと作業効率も上がります。反対に、それが複雑で扱いにくいとしたら、後々メンテナンス時に面倒に感じてしまうかもしれません。
これまで私が実際に色々な商品を試したり、DIYしていく中で一番感じることで、みなさんと共有しておきたいところです。
もし、これからアクアポニックスをやってみたい方やDIYする予定の方は、そういった面も考慮しながら検討する方が良いかと思います。
まとめ
今回は、私がこれまで取り組んできた課題や解決策をもとに
アクアポニックス初心者の方へ記事を書かせていただきました。
-
アクアポニックスの仕組みの理解
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アクアポニックスシステムのメンテナンス
-
夏の対策・冬の対策
-
害虫防止
-
メンテナンスのしやすさ
アクアポニックスの仕組みを理解し、実際に『トライ&エラー』を繰り返しながら問題解決していくことで、日々レベルアップしていくと思います。
これからもアクアポニックスのコツと楽しさを発信していけたらいいなと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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